10/7 「あさイチ」

Category - テレビ番組, ブラック企業問題 作成者:友弘 克幸

今朝のNHK「あさイチ」(午前8時15分~、NHK総合)で、

<どう身を守る!?ブラックな職場>

という特集をやっていました。

旅行会社正社員、大手百貨店パート、過労死したシステムエンジニアの母親などに取材して、丁寧かつ誠実な報道という印象でした。

 

山口もえさんは、求人票の「従業員29人の会社で新卒10名募集」というのを見て、すぐに「たくさん採用して、たくさん辞める会社」だと気づいていました。なかなか鋭い。

 

玉ちゃんさん(「さん」を重ねてつける必要はない?あでも、NHKのページでも「玉ちゃんさん」になってるや。ま、それはともかく)は、アパレルショップで働いていたという息子さんの話をされていました。

売上ノルマが達成できなかったら、商品である衣服を購入(しかも売れ残りなのに、定価で!)させられる、というのは典型的な「自爆営業」ですよね。

もちろん、労働契約上、労働者には「自社の製品を買う義務」なんてありませんから、労働者に購入を強いることは違法行為です。

 

社内の「減点」制度に基づいて、ささいなミスややむを得ない欠勤をした労働者の賃金を一方的に下げる、という百貨店の手口が紹介されていました。

賃金を一方的に下げるなどというのは、労働者の合意がない限り、できないのが原則です。

井ノ原さんが「お金でペナルティを課したらだめってことですよね。でも、企業としては、ちゃんと仕事をしない労働者にペナルティを課せないと困りませんか?」というような質問をされていました。(すみません、記憶に基づいて書いているので、表現は少し不正確なところがあるかもしれません。)

板倉弁護士は「そういう場合は労働者にきちんと教育指導をして・・・」というような答えをされていましたが、少し補足するなら、企業は「ちゃんと仕事をしない労働者」には、「懲戒処分」をすればよいのです。

ただし、懲戒処分は就業規則に、どういうことをしたら(懲戒事由)、どのような懲戒処分を受けるのか(懲戒の種類)、ということを明記し、労基署にも届け出て、労働者に周知しておかなければなりません。

また、「減給」については、労働基準法91条で、「1回の額が平均賃金の1日分の半額を超え、総額が一賃金支払期における賃金の総額の10分の1を超えてはならない」と決められています。

もちろん、いきなり懲戒処分をするのでなく、本人の言い分も聞く必要があります。

このように、法律の定める手続きをきちんと守った上であれば、「ちゃんと仕事をしない労働者」に対してペナルティを与えることは、法律上、使用者の権限として認められているのです。

きちんとした会社なら、そういう「きちんとした懲戒制度」を定めていて、「ちゃんと仕事をしない労働者」に対しては、必要に応じて、懲戒をしているはずです。

問題は、そういう法に定められた手続を意図的に無視して、「罰金制度」なるもっともらしい制度を作って、違法な「賃金カット」を行うような企業であって、それが「ブラック企業」と言われるゆえんなのです。

 

一つだけ欲を言えば、ブラック企業と戦う労働組合の活動も、紹介して欲しかったかな。労働組合ってやっぱり影が薄いのかな・・・。