2013/07/15 自転車による交通事故

Category - 交通事故 作成者:友弘 克幸

先日、神戸地裁が、自転車で歩行者をはねた少年の保護者に高額の賠償を命じる判決を言い渡したことが話題になりました。

http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/130705/waf13070510280012-n1.htm

http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/201307/0006130576.shtml

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20130714-OYT1T00477.htm

http://news.mynavi.jp/news/2013/07/12/037/

http://www.nishinippon.co.jp/nnp/syasetu/article/25300

自動車(原動機付き自転車を含む)の場合、

「自動車損害賠償保障法」という法律によって、

他人に損害を与えてしまった場合に備えて自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)または自動車損害賠償責任共済(自賠責共済)に加入することが義務付けられています(法5条)。

そして、自賠責保険の契約が締結されていない自動車を運転すると、1年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処せられることになります(法86条の3)。

これによって、自動車による交通事故の被害者は、治療費や休業損害、逸失利益、慰謝料など、最低限の補償を受けることができる仕組みになっています。

また、不幸にも「ひき逃げ」に遭ってしまって加害車両が特定できない場合や、加害車両が法律に反して自賠責保険・自賠責共済に入っていなかったような場合でも、政府(国土交通省)から損害の填補を受けられる制度があります。(これを「政府保障事業」と言います。)

ところが、自転車については、自賠責保険・自賠責共済のような強制保険の制度がありません。

また、政府保障事業による填補も、適用対象外とされています。

したがって、自転車の所有者や運転者が全く保険に入っていなかったような場合には、被害者は勝訴判決を得たとしても、現実に損害の填補を受けられない結果となるおそれがあるのです。

私個人としては、自転車についても、自動車と同様に、社会に広く普及しており、かつ、ひとたび事故を起こせば第三者に大きな損害を及ぼすおそれがあることが明らかになってきた以上、自動車と同じような強制保険制度を導入することも、そろそろ検討されてよい時期に来ているのではないかと思っています。