2013/6/23 国連からも警告を受けた日本の労働実態
2013.6.23
Category - 世界と日本の労働法
前回、国連の社会権規約委員会が、2013年5月17日付で公表した
「第3回総括所見」
の中で、日本における「過労死」の問題に懸念を示していることを書きました。
実は、この総括所見には全部で31項目の「主要な懸念事項および勧告」が含まれているのですが、
そのうち実に8項目(刑務所における強制労働=懲役刑の問題も含めれば9項目)が
「労働」に関する内容なのです。
項目だけ示すと、次のようになります。
・障がい者が雇用面で差別されていること
・出産後に離職する女性が多いなど、女性の社会的権利の実現が進展していないこと
・使用者が「期間雇用」を濫用的に用いており、期間雇用労働者が不利な労働条件を課されやすい状況に置かれていること
・過労死やいじめによる自殺が多発していること
・最低賃金の水準が、最低生活を確保する水準に満たないこと
・男女間の賃金格差が依然として大きいこと
・法律上、セクハラが明確に禁じられていないこと
・外国人労働者にも労働法が適用されるはずであるにもかかわらず、実際は不公正な待遇を受けていること
どれも、日本の社会の問題点をずばりと突いていると思いませんか?
前の記事を書いたあと、平野裕二さんという方がとても素晴らしい日本語訳をされているのを見つけたので、紹介させていただきます。
ぜひ、一読してみてください。