解決事例

感謝でいっぱいです。

依頼者様(40代男性)より

ありがとうございました。

決め手は準抗告でした。

あれで勾留解除となっていなかったら、を想像すると人生ほとんどを失っていたと思うと、感謝でいっぱいです。

えん罪が多い中、自分も同様にその被害にあった事、国家権力がこんなに容易にミスをおかす事実、しかしそれがないと世界一の治安国になれない事のギャップを感じました。

だからこそ先生には引き続きえん罪や弱者が国家によって不利益を被る事に対して、私たちのような人間の支援をお願いしたいと思っております。

何卒宜しくお願い申し上げます。

弁護士 友弘克幸からのコメント

依頼者様は、ある刑事事件の被疑者として突然逮捕・勾留され、ご家族からのご依頼で私が某警察署の留置場まで、接見に赴きました。

接見で詳しくお話をうかがったところ、被疑事実は、依頼者様ご本人にとって身に覚えのない内容でした。

依頼者様には会社員としてのお仕事があり、養わなければならないご家族もおられます。

そのまま身体拘束が続けば、職を失い、ご家族も路頭に迷う・・・といった最悪の展開が予想されました。

そこで、早期に身体拘束を解くことを目指すことを最優先に考え、「勾留の裁判に対する準抗告」という手続をとりました。

これは、「被疑者の身体を(当面)10日間拘束する」という裁判官の決定(勾留の裁判)に対する不服申立ての手続で、最初の決定とは別の裁判官(3名)により判断されます。

弁護人として、裁判所に対して申立書を提出するとともに、裁判官に直接、口頭で「被疑者はこれまで社会人として真面目に生活してきたもので、家族もおり、逃亡することなどありえないこと」「このまま身体拘束が続けば依頼者が仕事を失うおそれがあり、家族にとっても取り返しのつかない事態をもたらすこと」などを訴えかけました。

この結果、裁判所が「本件について、被疑者の身体拘束を継続することによる不利益は大きく、勾留の必要性は認められない。よって、勾留を取り消す。」とする決定を出し、逮捕の日から数えて4日目に釈放となりました。

 

もちろん、身体拘束が解除されても、「被疑者」の立場であることに変わりはなく、事件はまだ終了ではありません。

実際、釈放されたのちも、依頼者様は、数回にわたり、警察や検察庁からの呼び出しに応じて、事情聴取(取調べ)を受けることになりました。

はじめ、弁護士は、乱暴な取調べや、自白を強要するような不当な取調べが行われないよう、取調べの席に同席させるよう求めましたが、警察も検察官もこれは認めませんでした。

そこで、取調べが行われている時間中、取調室の近くで待機するようにしました。

これは、警察や検察官に、「万一おかしな取り調べをしたら、すぐに抗議しに行くぞ」という姿勢を示すためでした。取調べを受けている依頼者様にとっても、「近くに弁護士がいる」と安心感を持っていただくことで、ご自分の言い分をしっかりと述べることができるのではないか、という期待もありました。

 

結局、依頼者様は最後まで取調べでご自身の言い分をしっかりと主張され、

最終的に検察官の判断は「不起訴」。

つまり、裁判にはかけない、という結論になりました。

不起訴の理由は教えてもらえませんでしたが、私としては、依頼者様が一貫してご自身の主張を貫き通した結果、検察官も「このまま無理に起訴しても、裁判で無罪判決になってしまうのではないか」と考えたのだろうと推測しています。

そして、依頼者様がそのように主張を貫き通せた理由の一つに、早期に準抗告を申し立て、身体拘束を解くことができたということがあったと思います。

というのは、警察の留置場に何日間も身体拘束を受け、家族や友人らとも切り離された孤独な環境で朝から晩まで取調べを受ける・・・という中で自分の主張を貫き通すのは、真実の主張であっても難しいことがあるからです。実際、これまで多くのえん罪事件は、そのような身体拘束の中で、虚偽の「自白」がなされることによって生み出されてきたのです。いわゆる「人質司法」と言われている問題です。

 

私としては、本件については「刑事弁護人として、被疑者(依頼者)の権利を守るため全力を尽くす」という弁護士としてごく当然の仕事をしただけと考えていますが、依頼者様にとって非常に満足いただける結果となり、大変嬉しく思ってます。

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