加害者が自転車保険に入っていなかったときの対応は?
自転車事故に遭われて怪我をしたら、加害者が自転車保険に加入しているか確認しましょう。
では、加害者から「自転車保険に入っていません」と言われてしまったときには、どのように対応するばいいのでしょうか?
加害者に保険の探し方を具体的に説明したり、健康保険で治療を受けて、その後に加害者に損害賠償請求を行うことが考えられます。
加害者に具体的な確認方法を指示する
加害者が、「自転車保険」に入っていないとしても、個人賠償保険などで自転車事故に対応することができます。
そこで、加害者に対して、「傷害保険、火災保険に個人賠償特約はついていませんか?」と聞きましょう。
こうした、いわゆる「自転車保険」という商品名ではない保険によって、自転車事故での賠償を受けられることは多くあります。
自動車保険にも、日常生活賠償の特約がついていることがあります。
また、本人が保険に加入していなくても、家族の保険によってカバーされることは少なくありません。
同居している家族や、別居していても「別居の未婚の子」という資格で保険の対象になることもありますので、「家族の保険も確認してください」と聞きましょう。
労災保険、健康保険を使用する
加害者が、自転車保険、個人賠償保険等に加入していないときは、加害者から回収できないリスクを常に意識し、事故による負担をできるだけ少なくする行動をとる必要があります。
自転車事故で怪我をしたときには、健康保険を使えないと誤解されている方が少なくありませんが、自転車事故であっても「第三者行為災害の届出」をして健康保険を使用することができます。
そのため、仕事中、通勤中の事故であれば労災保険、それ以外の場面での事故であれば健康保険を使用して利用を受けるようにしましょう。
加害者との交渉、訴訟
加害者が保険に入っていなくても、加害者は損害賠償の責任を負うわけですから、個人に対して請求を行っていくことになります。
具体的な金額を示して交渉をし、加害者が満足できる金額を支払ってくれるようであれば、示談によって事件解決となります。
一方、加害者が不誠実な態度であったり、金額的にも交渉による解決が困難であるときには、裁判による賠償金の請求を検討します。
裁判を起こすためには、裁判所に印紙代を支払う必要がありますし、裁判で勝っても加害者から回収するためには財産の調査、強制執行といった手続きも必要となります。
お怪我が重く「さすがに泣き寝入りしたくない」とお考えでしたら、自転車事故に詳しい弁護士に相談することをお勧めします。